三時
気づいたら三時だった。
あした彼に渡すガラクタを整理して、きれいにして、お風呂に入ってだらだらケータイをいじっていたらそんな時間。
まだ日曜日の余韻は抜けない。
日曜日のことを振り返ってから寝ようとおもった。
友達のうちで朝を迎えた。
夜遅くまでお互いネイルをして、女の子みたいなことをしてた。
ガサツな友達だからわたしが風呂に入らないで一緒に寝るのを嫌がらなかった。
うとうとしてるとラインが来る。
また会議だ。
また予定が変わった。
あーあ、いい気持ちで寝ようと思ったのに。
友達に背を向けてちょっとだけ泣いた。
優先するのはあたりまえだろ、そんな冷たい言い方にこころのなにかが無くなった。
わたしの言ういつものそっかぁ、とは違う本当のそっかぁが出た。
お互い寝相がいいから布団の取り合いはなかった。
松屋で朝食を食べて別れた。
一旦うちに帰った。
予定の時間はまだ決まらない。
こっちだっていろいろあるのにいつも連絡するのは30分前。
急いで支度する。
いつもと変わらない感じで母校に向かう。
行く途中は彼の展示の話をしていた。
楽しそうに話してた、それを見るのが、聞くのがわたしは好きだ。
同時に悲しくなってしまうけどね、自分の立場がはっきりしてしまって。
母校に着いた。
もうここの人間じゃないんだなとおもった。
おもったより人はわたしのことを覚えていてくれた。
全部JKのごはんのお金を払った。
ほんとはちょっときびしかった笑。
彼の当たり前じゃないの?!っていう発言に意地になって全部払った。
わたしが嫌いな先輩とすれ違う時きもちがよかった。
なんせピンク色の頭のでかい男がいるからね。
指をさして何か言われてた気がするけどきもちがよかった。
あんまりいい感情ではないかな?
林さん変わったね、多分そんなこと言われてるんだろうな。
予想外に混んでいて、あんまり楽しいものじゃなかったから彼に無駄な労力を使わせてしまったかな。
ごめんね、つきあってくれてありがとう。
早めに学校を出て喫茶店に入った。
聞きたかったことを聞いた。
あの子と話すと好きだなぁ、ってなるの?
あの子のどこが好きなの?
怖いけどきになるから、傷ついてもいいから聞きたかったこと。
帰ってきた回答は気を使ってるせいか言わないのか、本当にそうなのかわかんないけど、傷つきはしなかった。
途中連絡をとっている彼を見て、ああこんな顔、こんな素ぶり、こんな態度、こんなちょっかい全部あの子にやってるのかなそんなふうにおもって泣いちゃった。
ごめんね。
でもね、彼女の目の前でその女の子と連絡を取らないっていう配慮くらいしなきゃだめだよ。
トイレ行って来る、とか行って連絡しな。
その配慮ができなきゃ、優しくて正直で素直なとてもすてきな人だけど、その”男の”優しさが君をもっとすてきな人なするだろうね。
駅に行くといつものくだらないゲームをふっかけた。
くだらなくて、下品なゲーム。
そんな下品な息子なのを多分家族は知らないんだろうな笑、だから同じくらいそこそこ下品なわたしを嫌うのかな笑。
はいはい、と見送った。
また学校へ戻った。
友達とぶらぶらして展示の撤収作業をした。
こういう他の人とやる作業はなかなか好きなもので。
あっという間に片付いた。
後輩の作品にも一言ずつメッセージを書いた。
終わった直後に連絡が入る。
あと30分以内に着くらしい。
まったく、、そうおもって高校生以来ぶりに全速力で駅に向かった。
急いでご飯を食べた。
そこのお店で働く友達はびっくりしていた。
またドリンクのサービスをしてくれた。
色んな動画を見て買って実験した。
作品はどうにかなりそうだ。
彼がすぐに帰ろうとするのを引き止めていつものバスタに行った。
わたしが話す少しだけでいいから!と言って、じゃあすこしだけね、と言うのに、会話がすこし途切れても彼は帰ろうとしなかった。
いつもみたいにふざけた。
19歳と20歳なのに。
ふざけかたは中学生だった。
隣の高校生の軍団にうるせぇと言われてへこんでる彼はかわいかった。
とても楽しい時間だった。
彼と会って話して、楽しい会話、時間を過ごすだけでああどうにかなる、元気が出た。
前を見ることができる。
いまを楽しむ、ということはこんなにすてきなことなのか、そうおもった。
未来はわたしがつくるから、作っている間、いまのわたしで楽しんで、信じて。
どんなに喧嘩しても笑いに変えてあげよう、どんなにつらいことがあっても会って抱きしめよう、むかつくことがあったら一緒にののしってやろう。
わたしはあなたの一番の理解者だ、あなたのやることは全て正しい、あなたのしたいことをすればいい、間違ったことをしててもいい、それをわたしが正しい方向に自然と向かわすことができるから。
ごめんね。
またあした、というか今日かな。
がんばろう。